母が生前、犬の散歩をするときに愛用していたパーカーがあって、
それだけは焼けなくて手元に残していた。
さっきそれを仏間に置いといてたら、
何時の間にか犬がそれを広げてその中で寝てた。
寝てる姿が可愛くて私も添い寝してみた。
そしたらそのパーカーから母の匂いがするの。
体臭って服につくじゃん。人の服借りたりするとその人の匂いするじゃん。それと同じ。
何故か私が泣いた。
犬は見てた。
泣いてる私の顔を尻尾を振って舐める犬を見て、
私はなんとか理解させなければと思った。
何故だろうか。多分かわいそうだったからだろうか。
私は母の骨壷にてを伸ばした。
四十九日まだなので墓に入れてない。
骨壷のふたを開くと母の遺骨が目に飛び込んできた。
少しぞっとした。
この時犬は興味しんしんで覗き込んでた。においもかいでた。
私はずっと「ママだよ」「これがママだよ」って何度も言った。
犬はしばらく骨壷と遺影をいったりきたりしてた。
それからずっと遺骨のにおいをかいでいた。
でもある瞬間物凄い勢いでバッと後ろに飛びのいた。
凄い勢いで遺影と遺骨を何回も見直してた。
この一連の動作がすごく人間くさかった。犬なのに物凄い人間くさい。
多分この人間くさい瞬間が、死を理解した瞬間だったのかもしれない。
犬なのに凄い人間のような動作だった。そこだけ印象に物凄い残ってる。
それから急に骨壷の入ってる、あの白い箱を引っかき始めた。
ボロボロになっちゃ困るから蓋をしてもとの位置に戻そうとしたら
噛み付かれた。怒ったら逆に唸られた。
唖然としてたらまたガリガリやられた。
今度はなんとか元のとこに戻した
それからちょっとその場を離れていたんだけど、戻ってきたら犬が仏間の隅に座ってた。
顔を壁側にむけてて、私からは背中しか見えない状態。
様子を見に近づいたら、
犬が泣いてた
— 動物が人の死を理解する瞬間を見た (via dc-ep)
(via dc-ep)